教育現場の現実

持続可能な教育現場を目指して

下校時刻を考える

「にわとこ」です。

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学校の生活は、

朝の会で始まります。

午前中4時間の授業。

給食と昼休みを挟んで

午後2時間授業。

清掃と帰りの会を終えて、

16時15分頃に生徒は下校です。

 

水曜日は5時間授業なので、

1時間ほど早く

15:15分頃下校です。

 

と言う風に、

学校の生活は生徒の活動に

合わせて定められています。

行事や職員の研修があると、

少し早く終わることもあります。

 

教職員の勤務時間は、

8時から4時30分までの

7時間45分。

準備のために30分早く出勤しても

ここまでなら普通の職場です。

 

しかし、教職員の長時間労働

問題になるのは、この後があるからです。

 

・職員会議・職員研修

・部活動

・教材研究

・保護者対応 などなど

 

職員会議と職員研修は、

年間を通して予定され、

勤務終了時刻には終了します。

指導主事が来校して、

研修を実施する場合も同様です。

ただ、個人的に質問がある時は、

時間外に質問することになります。

自己研鑽と思えば、

まだ納得のいく範囲でしょうか。

 

問題が多く指摘されているのは、

部活動です。

何10年も前には、

部活動に顧問は立ち会っていませんでした。

あくまで生徒の自主的活動なので、

顧問は助言する立場出会ったのでしょう。

 

その後、部活動中の事故により

教職員の立ち会いが求められ、

現在は立ち会いがほぼ義務化されています。

顧問不在の時に事故が発生した場合、

顧問の責任が問われているからです。

 

この事故は、大きなけがに発展したり、

後遺症が残るような場合と

考えてよいでしょう。

 

こうなると、練習内容を指示したり

練習道具の管理が顧問の責任となります。

本来なら、生徒の自主的活動なので、

練習内容を指示する必要はありません。

練習道具についても、

通常の点検をして瑕疵がなければ、

顧問の責任は問われないような感じです。

 

まして、教職員の勤務時間外の事故です。

本来であれば、生徒自身の責任であり、

場合によっては、保護者の責任となります。

 

しかし、学校内の活動なので、

顧問や管理者の責任が

問われるようになっています。

部活動内の、人間関係のトラブルも

同じようです。

 

そのため、教員は部活動に

立ち会わざる得ない状況になっています。

この時間、教員は事務作業や

教材研究を行うことができません。

そのため、部活動終了後に

事務作業や教材研究を行うので、

時間外勤務時間が

長くなってしまうのです。

 

話を戻します。

学校では、季節ごとに

部活動終了時刻と完全下校時刻を

定めています。

部活動終了時刻までは、

部活動をしても良いと言う時間です。

また、この時刻は日没の時刻を考慮して

決められています。

だいたい日没時刻で部活動終了と

なっています。

1ヶ月の間でも日没時刻は変化するので、

必ずしも日没時刻と一致はしていません。

 

 

自分が部活動顧問をしていた頃は、

自分の都合で部活動を

終了させていました。

夜の会合(笑)があるときには、

早めに終了していました。

しかし、近年はこれができません。

 

部活動月予定表を前の月の終わりに

部員に配布しているので、

この活動内容と異なると

保護者からクレームが

出てしまうようです。

生徒から、

「もっと活動したかったのに」

という声も聞かれます。

 

生徒や保護者の声があると、

早めに終了することができない

状況です。

 

そこで、昨年度末から

部活動終了時刻を少し

早められないか議論してきました。

顧問からは、少し早めたいが

多数でしたが、

決定するのは校長です。

 

昨年度の校長は、

部活動終了時刻をここまで活動できる時刻と

とらえて、「早めに終わらせることも可能」

と部活動終了時刻の変更には否定的でした。

 

新年度になり、部活動担当教員が変わり

校長も変わり、再度部活動終了時刻の

変更を打診すると、

「変更しましょう」となりました。

勤務してきた学校や近隣の中学校との

バランスでしょうか。

 

部活動終了時刻と完全下校時刻は

昨年度より早くなりました。

それでも、勤務時間終了後です。

顧問の先生方のボランティアによって

部活動が支えられていることを

忘れてはいけません。